初詣ならぬ「夏詣」 風鈴、短冊、御朱印...各神社が工夫

 
(写真上)神社の参道に風鈴棚を設置している土津神社(写真中)国魂神社の夏詣限定御朱印(写真下)梶の葉の短冊を持つ佐伯さん。滑川神社の境内には笹飾りや吹き流しを設置している

 初詣ならぬ「夏詣(なつもうで)」―。半年間の無事を感謝するとともに、残り半年の平穏を願って神社、寺院に参拝してもらおうという取り組みが、新しい風習として日本各地に広がっている。県内では今年、39の神社が実施。涼しげな風鈴飾りを設置したり、夏詣限定の御朱印を用意したりするなど、さまざまな工夫を凝らして参拝者を迎えている。

 「お正月だけでなく、神社を参拝するきっかけになれば」。滑川(なめがわ)神社(須賀川市)禰宜(ねぎ)の佐伯禎国さん(43)は3年前から夏詣に取り組み、境内には現在、笹(ささ)飾りや吹き流しを設置している。梶(かじ)の葉に墨で和歌を書いたという故事にならい、参拝者に梶の葉の形をした短冊に願い事を書いてもらい、15日まで飾っている。「夏詣を通じて、古くから続く日本の風習を感じてほしい」と思いを語る。

 土津(はにつ)神社(猪苗代町)は今年、夏詣に合わせ風鈴約150個を飾る棚を参道に設置した。手水(ちょうず)には、平和への祈りを込めてウクライナ国旗の黄色と水色の花を浮かべている。禰宜の宮沢重嗣さん(37)は「夏の境内は、さわやかな二葉葵(あおい)や青もみじも楽しめる」と神社ならではの四季折々の魅力を伝えている。

 国魂(くにたま)神社(いわき市)は参道の風鈴やこけ玉を描いた夏詣限定の御朱印を作った。禰宜の宮川淳さん(44)「夏の参拝の記念になれば」と話す。

 このほか、夏詣に参加する県内神社が協力し、本県専用のポスターやチラシを作製した。担当した和田神社(本宮市)禰宜の森潮風さん(28)は「きれいな飾り付けやお祭りなど各神社が工夫しているので、夏詣巡りをしてみてほしい」と呼びかけている。

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 夏詣 浅草神社(東京都)が2014(平成26)年に提唱した。半年間の罪けがれをはらい清める6月30日の夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)神事を経て、残り半年の平穏を願い参拝する。3日現在、全国の神社344社、仏閣22寺が参加している。6月~8月末までの間、各寺社がそれぞれ夏詣期間を設けている。