サウジの建設技術者育成 会沢高圧コンクリート、浪江で研修

 
(写真上)浪江町で会見した会沢社長(右から2人目)とマシャエルCEO(同3人目)(写真下)浪江町で来春開所する福島RDMセンター

 浪江町に進出するコンクリート製造大手の会沢高圧コンクリート(北海道苫小牧市)は、町内の南産業団地に来春開所させる研究開発型生産拠点「福島RDMセンター」で、サウジアラビア人技術研修生を年間100人受け入れる研修プログラムを始める。同社は同国で住宅の建設事業に乗り出す予定で、技術者の育成を通して浪江発の最新建築技術を普及させる。

 会沢祥弘社長が7日、浪江町で開いた会見で発表した。同社は同国の大手不動産開発会社アル・サエダン・フォー・デベロプメント(ASFD)と今秋に合弁会社を設立する。同国でのAI(人工知能)技術を取り入れた最新のコンクリート構造部材の生産・施工事業に参入し、首都リヤド近郊で中高級住宅の建設を進める。

 現地の工業団地に年間約600棟分のコンクリート部材の製造ができる工場を整備し、来年5月にも稼働させる予定だ。

 研修プログラムには、同国の大学で建築を学ぶ大学生が参加する。10人単位で来日し、約1カ月ごとの研修を年間10回実施する方針。住宅の建設需要が高まっている同国では、外国人労働者に依存した業界の課題があるといい、研修を通じ、現地の技術者を養成する。

 会見には会沢社長とASFDのマシャエル・ビン・サエダン最高経営責任者(CEO)、両国の政府関係者らが出席。会沢社長は「技術革新をてこに震災復興を目指すこの浪江を舞台に、両国の技術者が共に成長していくことを期待している」と述べた。

 福島RDMセンターは、南産業団地の敷地4.6ヘクタールに研究開発棟、工場棟などを設ける。損傷部分をバクテリアが自動修復する「自己治癒コンクリート」の量産などを計画する。

 研修生の受け入れについて町の担当者は「震災時はサウジアラビアから多大な支援をいただいた。その恩返しとともに、町の活性化につながる取り組みとして歓迎したい」としている。