支援受け剣道の稽古を再開 二本松、ウクライナから避難女性

 
多くの支援で剣道を再開するルバンさん(前列中央)

 ロシアの侵攻に伴いウクライナの首都キーウ(キエフ)から逃れ、二本松市で避難生活を送るルバン・オリガさん(34)は、同市の二本松剣友会道場で、避難以前から親しんだ剣道の稽古ができることになった。11日からの稽古開始を前に9日、ルバンさんの歓迎会が道場で開かれた。

 ルバンさんは日本の歴史や文化に興味があり、7年前に伝統的な武道の剣道を始めた。キーウでは日本人の五代裕己さんから指導を受けていたという。剣道に取り組むことで「精神が集中でき、自分が磨かれていく」と感じていた。五代さんが急逝したことや、新型コロナウイルスの影響で思うように練習ができない中で、ロシアの侵攻で剣道を含め日常生活を奪われた。

 4月に同市に避難してから3カ月。避難先という厳しい現実があるものの、再び剣道に親しむことができる機会を得た。「キエフ剣道連盟」とプリントされたシャツを着て道場を訪れたルバンさんは、同剣友会の会員らの稽古ぶりを写真に収めるなど、剣道に真摯(しんし)に向き合う姿を見せた。

 歓迎会では、同剣友会の菅野力雄会長から「剣道の稽古を通して心と身体を成長させてもらえれば」と励ましを受け、三保恵一市長から歓迎の言葉が贈られた。ルバンさんは「素晴らしい道場で皆さんと一緒に稽古ができることにお礼を言いたい」と感謝した。

 県連盟など 名入り用具一式贈る

 県剣道連盟などは同日、ルバンに剣道の用具を寄贈した。

 ルバンさんは、剣道で知り合った独協医大国際疫学家研究室福島分室長の木村真三さんを頼って避難した。同連盟は剣道仲間として手助けしたいと、梅宮勇治名誉会長を発起人に、ルバンさんの名前入りの防具や稽古着など用具一式をそろえ、二本松剣友会などの稽古場所を確保した。

 贈呈式は同市の二本松剣友会道場で行われた。梅宮氏がそれぞれ調達に当たった人などを紹介しながら、ルバンさんに用具を手渡した。

 ルバンさんは「皆さんの支援と心遣いに感謝する」と謝辞を述べた。

220712nk-topic3.jpg梅宮名誉会長(右)から防具を贈られるルバンさん(中央)