南湖公園の景観復元へ 白河市と2大学、外来植物抑制や水質改善

 
南湖の湖岸に生い茂る侵略的外来植物の「キショウブ」 =昨年5月30日(福島大・黒沢高秀教授提供)

 福島大と日大工学部、白河市の3者は11日、同市の観光名所「南湖公園」の自然再生や景観の復元に向け、共同研究を行うと発表した。2026年度まで実施する研究を通じて、園内に生い茂る外来植物の抑制対策、水質改善などに取り組む。

 造園から200年以上が経過した公園は近年、オオハンゴンソウやキショウブ、園芸スイレンなどの「侵略的外来種」が生い茂ったり、南湖の水質が一時より悪化したりして、景観に大きな影響を与えている。

 そのため3者は史跡名勝としての価値を高めようと、共同で研究に取り組む。福島大は公園内の生態系の再生や景観の復元を担当。日大工学部は南湖の水質保全を目指して良質な新たな水源の検討などを行う。白河市は両大学の研究成果を基に公園を管理する。

 3者は5月、各種取り組みについて契約書を交わした。福島大は共生システム理工学類の黒沢高秀教授(植物分類学、生態学)、日大工学部は土木工学科の手塚公裕准教授(水環境工学)が研究に携わる。

 このうち黒沢教授は「5カ年にわたり各種事業を進めるが、水質浄化も外来種対策も地域の協力が不可欠。地域の関心を高め、松平定信の南湖の景観を後世にも引き継ぎたい」と話した。

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 南湖公園は、江戸時代に幕府老中首座や白河藩主を務めた松平定信が造園した日本最古の公園の一つとして知られる。当時の一般的な庭園とは違い、定信独自の作庭理論や進歩的な思想が本質的な価値とされる。大正時代には南湖公園の名で国史跡・名勝に指定された。