公害資料館が連携、本県で来年 全国フォーラム、地域再生を探る

 
里見館長(右)の案内で富岡町夜の森の現状を視察する林さん(中央)と除本教授

 各地の公害資料館でつくる「公害資料館ネットワーク」が、全国から研究者らが集まる連携フォーラムを2023年に本県で開催することが11日、分かった。同ネットワークは各団体が公害という困難な過去に向き合い、それぞれの経験の情報交換を通じて課題解決につなげることを目的としており、フォーラムの本県開催により東京電力福島第1原発事故からの地域再生の道筋を探る。

 同ネットワークは、水俣病やイタイイタイ病、各地の大気汚染などの公害の教訓を伝え学んでいる資料館により2013年に結成され、現在は本県の原子力災害考証館furusato(いわき市)などで構成されている。フォーラムは各地の当事者や研究者が一堂に会する場として開かれており、近年は隔年開催となっている。

 本県開催は2011年の東京電力福島第1原発事故を巡り、現在進行形の側面が残るものの、事故の検証や継承に向けた必要性が高まっていることを踏まえて決まった。大会プレイベントは2022年度中に、原子力災害考証館furusatoを会場に開かれる見通しで、本県で原発事故の記憶の継承に取り組んでいる関係者によるトークセッションなどが行われる。

 フォーラムは前回長崎大会で現地参加が100人を超えており、事務局によると、首都圏に近い本県ではさらに多くの参加が期待されるという。メイン会場を中通りとし、浜通りの被災地視察などを組み合わせた日程が検討されている。

 11日にはネットワーク幹事の林美帆さん(みずしま財団)、同幹事で原発事故の賠償問題に詳しい大阪公立大の除本理史(よけもとまさふみ)教授が、フォーラム開催に向けて原子力災害考証館furusatoの里見喜生館長の案内で富岡町などを視察した。問い合わせは、みずしま財団内のネットワーク事務局(電話086・440・0121)へ。