昭和村長、日立造船に風力発電事業の撤回求める

 

 昭和、会津美里、下郷、南会津の4町村にまたがる国有林で計画されている国内最大級の風力発電事業を巡り、昭和村の舟木幸一村長は14日、事業者の日立造船(大阪市)に事業計画の白紙撤回を求めたことを明らかにした。

 日立造船の幹部が同日、計画発表後初めて村役場を訪れ、舟木村長らと非公開で面会。舟木村長は面会後、報道陣の取材に対し「計画は自然保護、文化財保護、景観、防災などで多くの問題をはらんでおり、私としては受け入れることはできない」と述べた。

 計画検討エリアには、林野庁設定の「緑の回廊」や国指定天然記念物の駒止湿原、博士山鳥獣保護区、駒止湿原鳥獣保護区があり、舟鼻山周辺には貴重なブナの森が広がっている。

 また、舟木村長は事業者と村長との間で事前協議やヒアリングがないままに計画が進められ、計画段階環境配慮書の縦覧に至ったことに触れ「進め方に法令上は問題ないと考えているかもしれないが、誠に遺憾」と述べた。

 舟木村長によると、日立造船の幹部は「これほど反対の声が強いとは思わなかった」などとして、意見を持ち帰るとの返答にとどめたという。日立造船の幹部は15日に南会津町を訪れ、事業計画を説明する予定。

 村は今後、県に意見書を提出するほか、関係町村と連携し歩調を合わせて行動する方針だ。