双葉町、避難解除と役場再開「一体」 地域のつながり回復が課題

 

 いわき市で14日に開かれた双葉町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示解除を巡る政府、県と町の協議。記者会見で伊沢史朗町長は8月30日とした解除日について「町民から避難指示解除と役場業務の再開は、ずれのないタイミングが必要との指摘を受け決定した」と選定理由を述べた。

 町が5月から県内外11カ所で開いた住民説明会では、町民から早期の避難指示解除を求める意見が出た一方、町内に役場機能がない中での帰還を心配する町民もいた。記者会見で伊沢町長は、町内に完成した町役場仮設庁舎の開庁式を8月中に行うとし、町民が町に戻りやすい環境整備に配慮したことを説明。また、解除後のまちづくりの課題として、住環境の整備を挙げた。全町避難により町内に残された家屋は荒廃が進む。国や県に家屋解体の支援を求めるとともに、住宅整備を進める考えも示した。

 町は、JR双葉駅西側に町営住宅86戸を整備し、帰還町民のほか移住者の受け入れも想定する。「第3次町復興まちづくり計画」では、駅東側への商業施設の整備を盛り込み、にぎわい創出を目指す考えだ。ハード面の整備が進む一方、徳永修宏副町長は「失われた最大のものは、地域住民のつながり。戻る人、戻らない人、移住する人それぞれをつなぐ新たなつながりをどうつくり上げるか」とソフト面の課題を挙げた。

 復興拠点外について伊沢町長は「町の大部分が帰還困難区域であり、国には継続して解除へのお願いをしているが、どれだけ町の考えを理解してもらえるかに尽きる」と改めて全町の避難指示解除への決意を示した。伊藤哲雄町議会議長は「ようやく町に戻れる環境になった。新生・双葉町をつくっていくことが次の世代への使命だ」と力を込めた。