福島県、主食用米の作付削減達成へ 22年産目標、飼料用転換で

 

 県内の2022年産主食用米の作付面積(6月末、速報値)は5万2390ヘクタールで、21年産実績から2310ヘクタール(4.2%)減り、削減目標である2100ヘクタールを達成する見通しとなった。21年産米でも過去最大規模の4500ヘクタールを削減しており、2年連続で目標を達成、作付面積を大幅に削減した。県やJAなどでつくる県水田農業産地づくり対策等推進会議への取材で分かった。

 主食用米は、5月末時点で目標に対し300ヘクタール過剰となっていたが、県やJAが生産者に作付け転換を継続して働きかけた結果、飼料用米への切り替えが進み、1カ月で510ヘクタール削減した。推進会議の関係者は「生産者らの努力によって転換が進んだ」としている。

 飼料用米は21年産実績から2330ヘクタール増え、目標を大きく上回った。一方、輸出米や、米粉、酒造、みそなどに使う加工用米、麦や大豆など水稲以外の畑作物への転換は依然として進まず、飼料用米に偏重した作付け転換も課題として残る。

 2年連続の大幅削減となったが、今後は、22年産米の価格の動向が焦点になる。21年産米の価格は、人口減や新型コロナウイルス禍による外食需要の減少を背景に大幅に下落。推進会議によると、5月末時点の県平均価格(60キロ当たり)は1万1874円で、20年産を1661円(12%)下回っている。22年産米が供給過多となれば、さらなる下落が想定される。物財費の高騰が懸念される中での米価下落は、生産者にとってより深刻な状況を招きかねない。

 今年と昨年とではコロナ禍の行動制限など状況が異なるため、コメの需給環境が変わりつつあり、業務用米などの需要が回復基調にあるとの見方もある。推進会議は「今後、需給状況や在庫水準などを見極めていく必要がある」としている。