処理水の放水口整備、沖合の準備作業完了 東電

 

 東京電力は25日、福島第1原発の処理水海洋放出用の放水口整備について、沖合約1キロの地点で進めていた準備作業が全て終了したと発表した。原子力規制委員会は、東電の処理水放出設備の設置に向けた計画を認可しており、県や大熊、双葉両町の了承が得られれば、東電は本格的な設備の設置工事に移る。

 東電は5月、海側での作業に着手し、6月下旬に海底掘削を終えた。今月上旬には、掘削後の穴の凸凹を覆うために約600トンの石を投入。潜水士による調査や測量を行い、22日に石が均一にならされていると判断し、準備作業を終えた。

 放出口となるコンクリート製の構造物はすでに完成しており、地元自治体の了承後の本格着工に備えて別の場所で保管している。

 また放出用の海底トンネル掘削に向けた地質調査では、工事の支障になる地下水は確認されなかったことも発表した。トンネルの起点になる立て坑で、23日までに壁面90カ所をくりぬいて調査した。

 海洋放出設備認可で知事「丁寧な説明を」

 原子力規制委員会が東京電力福島第1原発で発生する処理水を海に放出するための設備設置に向けた計画を正式認可したことについて、内堀雅雄知事は25日の定例記者会見で「丁寧な説明と理解が深まる取り組みに、国が前面に立って責任を持って取り組んでもらいたい」との考えを改めて示した。

 内堀知事は6月、廃炉と汚染水・処理水対策は長期間の取り組みが必要で、県民の理解が極めて重要とし、国に対し関係者への丁寧な説明と理解醸成を求めていた。内堀知事は、漁業者から反対の声が根強いことついても「国と東電に対し、思いを真摯(しんし)に受け止め、丁寧な説明を行うよう求める」と述べた。