パックご飯や米粉、生産拡大へ新戦略 JA、飼料用米への偏重解消

 

 JA福島中央会などは25日の理事会で、主食用米からの作付け転換を進めるため、加工用米や輸出米などの非主食用米について、需要や流通を含めた生産拡大の新たな戦略に挑む方針を決めた。パックご飯や冷凍米飯、米粉などにも着目し、流通を踏まえた生産量や面積、地域などを具体的に示すことで、非主食用米の一つである飼料用米に偏っている転作の品目を増やし、多様な作物の産地化につなげる。

 県やJAでつくる県水田農業産地づくり対策等推進会議は、非主食用米の生産目標を示して主食用米からの転換を促しており、飼料用米への転換が進んだため今年産の主食用米も削減目標を達成する見通しだ。一方で飼料用米以外への転換は進まず、JAなどは多品目への転作について、より具体的に対策を練る必要があるとみている。人口減や食生活の変化によりコメの需要減が続く中、将来にわたって農家の所得を安定させるには加工用米や輸出米、大豆や麦などの畑作物を含む広い品目への転換が不可欠だ。

 8月以降、県内各JAの常務らによる委員会で具体的な議論を進めていく。パックご飯や冷凍米飯などの加工用米、小麦価格の高騰で注目が高まっている米粉など、新たな需要にも着目して柔軟に対策を検討する方針。

 昨年産の水田の作付け状況(昨年9月時点)をみると、本県の加工用米や米粉用米などの面積は、隣県の宮城や山形、栃木の各県と比べて小さく、拡大の余地があるものの、課題も多い。

 米粉は県内でも菓子やパン、中華麺などで利用する事業者が増えているが、製粉に使う機器を導入している製粉会社が数社にとどまるなど、米粉用米を作っても需要が確保されにくい現状がある。このため本県の作付面積は7ヘクタールにとどまり、大規模工場がある新潟(2145ヘクタール)や栃木(1099ヘクタール)などと比べて小さい。こうした課題についても丁寧に調査を進め、戦略を検討していく。