相馬野馬追閉幕 3年ぶり熱気...勇壮「戦国絵巻」写真で振り返る

 

 25日に閉幕した相双地方の国指定重要無形民俗文化財「相馬野馬追」。神事「野馬懸(のまかけ)」のほか、神旗争奪戦や甲冑(かっちゅう)競馬などで騎馬武者たちが勇壮な戦国絵巻を繰り広げた。通常開催は3年ぶりとあって大勢の観客が詰めかけ、伝統行事を楽しんだ。

 南相馬市小高区の相馬小高神社で最終日に行われた野馬懸では、裸馬を境内に追い込むために騎馬武者たちが疾走。御小人(おこびと)を務めた若武者は跳ね回る荒駒を素手で捕らえ、奉納した。

 また24日に行われた本祭りでは、約350騎の騎馬武者が同市原町区の雲雀ケ原祭場地に向けて進軍。同祭場地で行われた甲冑競馬や神旗争奪戦では、観客が騎馬武者たちの迫力に圧倒されている様子だった。

220726tiiki-nomaoi7011.jpg激しく奪い合う騎馬武者たち


220726tiiki-nomaoi7055.jpg裸馬を境内に追い込む騎馬武者


 総大将訓示、継承を誓う

 24日、五郷騎馬会の軍勢が到着した雲雀ケ原祭場地で式典が行われ、相馬言胤(としたね)総大将が「先祖から引き継いできた相馬野馬追をしっかりと継承し、次の世代に向けて続けることが復興のさらなる進展につながると確信している」と訓示した。

220726tiiki-nomaoi7022.jpg騎馬武者の前で堂々と訓示する相馬言胤総大将



 「お行列」に拍手

 24日、南相馬市原町区小川町に集結した騎馬武者は中ノ郷を先頭に雲雀ケ原祭場地へ進軍する「お行列」を繰り広げた。先祖伝来の甲冑に身を包み、旗指し物を背にした約350騎の騎馬武者たちが堂々と行進。騎馬武者の勇ましい掛け声に、詰めかけた観客が大きな拍手を送った。

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雲雀ケ原祭場地へ進軍する騎馬武者たち




 甲冑競馬43騎出場 砂じん舞う

 24日の甲冑競馬は計7レースが行われ、騎馬武者たちが旗指し物をなびかせながら疾走、人馬一体の走りで会場を沸かせた。

 1周約1200メートルのコースを舞台に43騎が出場。騎馬武者たちは風を切り、砂じんを上げながらコースを駆け抜け、迫力満点のレースを展開。観覧客は大きな歓声を送っていた。

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旗指し物をなびかせて疾走する騎馬武者たち




 武者の士気高める「相馬流れ山踊り」 

 24日、雲雀ケ原祭場地では「相馬流れ山踊り」が披露され、騎馬武者の士気を高めた。

 五郷の踊り手たちが持ち回りで披露し、今回は標葉郷が担当した。浪江町相馬流れ山保存会の会員を中心に約70人の踊り手たちが練習の成果を発揮した。

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雲雀ケ原祭場地で披露された相馬流山踊り




 総大将ら「野馬懸」安全祈願

 25日の野馬懸に先立ち、相馬小高神社の本殿前で式典が行われ、相馬言胤総大将ら参列者が安全を祈願した。

 参列者が玉串をささげ、相馬言胤総大将があいさつ。螺役(かいやく)による礼螺(れいがい)が響き渡り、御小人が野馬懸に向けて士気を高めた。

220726tiiki-nomaoi7088.jpg安全祈願する参列者



 本番備え御水取の儀

 相馬小高神社の御神水(おみたらし)舎前(しゃぜん)で25日、御水取の儀が行われ、御小人が野馬懸での無事を祈願した。

 野馬懸は、けがも考えられる激しい神事。御神水を負傷した部分にかけると、たちどころに治ると伝えられている。厳かな雰囲気の中、御小人は御神水をくみ上げ、本番に備えた。

220726tiiki-nomaoi7077.jpg厳かに行われた御水取の儀

 おせり...2頭競り合う

 25日、御神馬(ごしんめ)として奉納された1頭を除く2頭が相馬小高神社で「おせり」にかけられ、騎馬武者が卸値を競り合った。

 境内には騎馬武者の威勢のいい掛け声が飛び交い、卸値がどんどん高騰。絶妙な競り合いに、観客は楽しそうに見入っていた。

220726tiiki-nomaoi7099.jpg捕らえた野馬のおせり