福島県産モモ、世界へ出発「糖度高く、いい出来」 5カ国に42トン

 
モモを積んだトラックの前でテープカットする関係者

 タイやシンガポールなどの海外に輸出する県産モモ輸出便の出発式が27日、福島市飯坂町の共選場で行われた。昨年は霜や天候不順の影響で生産量自体が減り、新型コロナウイルス感染拡大による注文減もあってJAグループの輸出は14トンにとどまったが、今年は5カ国に42トンを輸出する計画で、昨年の3倍の県産モモが海を渡る見込みだ。

 本県では2005(平成17)年ごろにモモの輸出が始まった。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故前は70トンを輸出した年もあったが、震災の起きた11年度は輸出がゼロとなった。翌年にタイへの輸出が再開し、19年には震災後で最高となる54トンを輸出した。

 同日は、福島市と桑折町で収穫された本県の主力品種「あかつき」の5キロ入り240ケースを輸送トラックに積み込んだ。船便と航空便でタイとシンガポールに運ばれる。船便はコンテナ内部を低温・低酸素状態にする「CAコンテナ」で鮮度を保つ。航空便は数日後には店頭に並ぶという。

 県は8月8~21日に海外5カ国の計35店舗で試食提供などプロモーションを展開、販売を強化する計画。出発式では県の渡辺一博県産品振興戦略課長、全農県本部の菅野康徳園芸部長、JAふくしま未来の高橋弘営農部長があいさつし、輸送トラックの前でテープカットした。大槻栄之(ひでゆき)同JAもも部会連絡協議会長は「ここ数年、霜や病気などで収量が出なかったが、今年は大丈夫。糖度も高く、いい出来だ」と語った。