福島県内経済「緩やかに持ち直し」 1年9カ月ぶりに上方修正

 

 福島財務事務所は27日発表した7月の県内経済情勢報告で総括判断を1年9カ月ぶりに上方修正し、県内経済について「一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直しつつある」とした。2020年4月以降で初めて「新型コロナウイルス」の文言がなくなった。人流回復で影響が和らぎ、個人消費が持ち直したことを主な要因に挙げている。

 今月初旬まで感染者数が減少傾向となり、大型連休中も3年ぶりに行動制限がなかったため、個人消費が上向きだった。ドラッグストア販売額は外出機会の増加を背景に化粧品などの売れ行きが順調で前年を上回っている。例年より早い梅雨明けで小売業は季節商品の動き出しが早かった。

 一方、物価高やサプライチェーン(供給網)の問題で影響を受けている事業者も多く「仕入れ価格が上昇したが、来店客数減少の懸念から価格転嫁は一部商品にとどめている」(百貨店・スーパー)、「新型車効果で受注はあるが、半導体不足による納車長期化が継続している」(自動車販売)などの声があった。

 先行きについて、橋本和久所長は「原材料価格の上昇や供給面での制約などによる下振れリスクに注意する必要がある」と述べた。