福島県数学、平均下回る 全国学力テスト、全国と4.4ポイント差

 

 文部科学省は28日、小学6年と中学3年の全員対象で4月に行った本年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。県内公立校の正答率は、中3の数学で47%(全国平均51.4%)、小6算数で61%(同63.2%)といずれも全国平均を下回り、特に数学は4.4ポイントの差があった。県教委は「厳しい状況だ。ふくしま学力調査の結果も踏まえ、授業の質の向上に取り組む」(義務教育課)とした。

 都道府県別の順位でみると、本県の中3数学は43位と昨年の38位から順位を下げ、小6算数は45位から39位へと上げたが下位にとどまった。

 県教委は「数学は積み重ねが大切な科目。小学校で算数が理解できず、中学校で差が出ている」と分析。算数・数学にとどまらず、授業の改善や校内研修の充実を図る必要があるとして、「研修支援チーム」を学校に派遣するなどサポート体制を強化する。

 学力テストは国語、算数・数学に加え、4年ぶりに理科が実施された。中3の国語は68%(全国平均69.0%)で、県教委は「おおむね全国平均」としたが、小6の国語は64%(同65.6%)、中3の理科は48%(同49.3%)、小6の理科は62%(同63.3%)といずれも「全国平均をやや下回った」と評価した。都道府県別では、国語は小6が33位、中3が32位、理科は小6、中3とも34位だった。

 県内では、公立の小学校389校の約1万2900人、公立の中学校213校の約1万3370人が受けた。都道府県別では、多くの教科で秋田、石川、福井が上位となった。上位と下位の差は10ポイント程度。都道府県の平均正答率は過度な競争や序列化を避けるため、小数点以下を四捨五入した整数値で公表されている。

 地域間「ばらつきない」

 文部科学省が28日公表した全国学力テストによると、県内6地域別の平均正答率の地域差は2~4ポイント程度で、県教委は「地域間で大きなばらつきは見られない」とした。ただ、整数値でみると平均正答率が全国平均を上回ったのは中3国語の県中の70%(全国平均69.0%)のみで「一人一人の学びに応じた指導の個別化を図るなど具体的な取り組みを強化する」とした。

 差が大きいのは小6理科の県北、県中、相双・いわき(62%)と南会津(58%)、中3国語の県中(70%)と会津(66%)、中3数学の県中、南会津(49%)と会津(45%)だった。

 全国と比較すると、差が大きいのは中3数学の会津の45%(全国平均51.4%)で6.4ポイント差だった。

 県教委は学力テストの結果を受け、課題や授業改善のポイントをまとめた。

 小学校の国語では「読むこと」の分野などが課題となり、登場人物の行動や会話、情景などの描写に着目できるような指導が必要と指摘。算数では二つの数量の関係について考える問題などで全国との差が大きく、筋道を立てて考えるよう導くことが求められるとした。理科では実験の結果を基にまとめる問題などで正答率が低く、観察や実験の結果を整理して、話し合いの場面を設けるなどの工夫が必要だとした。

 中学校の国語では複数の場面を結び付けたり、言葉の意味や働き、使い方に着目することが重要とし、数学では1次関数などが課題として浮かび、変化の割合についてどの数字を使って求めるのか理解が必要とした。理科では、観察や実験結果などを蓄積して、目的に応じて情報を選ぶ活動を取り入れることを挙げた。

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