「仏都会津」「安積疏水」日本遺産の認定継続 発信や集客に課題

 

 文化庁は29日、地域の文化財を組み合わせて観光振興につなげる「日本遺産」のうち、2016年度に認定された19件の継続審査の結果を発表した。本県関係では、「仏都会津」として知られる会津17市町村の「会津の三十三観音めぐり」と、安積疏水などをテーマにした郡山市と猪苗代町の「未来を拓(ひら)いた『一本の水路』」の2件が審査され、いずれも「認定継続」となった。

 認定から現在までの実績報告と、今後の計画を基に有識者委員会が審査した。会津の三十三観音めぐりについては、日本遺産に関するホームページ開設や、多言語に対応した説明板の設置などが評価された。一方で、集客面で目標とする観光入り込み客数を達成できていないことなどが課題として挙げられた。会津若松市の室井照平市長は「地域資源を大切に守り、磨き上げてきた成果が評価され、非常にうれしい。認定継続を誘客促進につなげられるよう取り組みを推進する」とのコメントを出した。

 未来を拓いた「一本の水路」については、全体として日本遺産を通じた地域活性化と観光の振興を図る土台の整備や必要な取り組みができていることが評価された。一方で、日本遺産の知名度や認定ストーリーの認知度、魅力を発信するイベントの開催数については目標を達成できなかった。

 郡山市の品川萬里市長は「安積疏水通水140周年を迎える記念すべき年に、認定が継続となったことは大きな喜びであり、深く感謝したい」とコメントした。

 今回の審査では16件が認定継続となったほか、3件は認定更新を保留する「再審査」となった。「認定取り消し」はなかった。更新保留の3件は、年内に公表される再審査の結果次第で認定を取り消される可能性もある。