帝京安積、福島県勢初の日本一 太鼓甲子園、オリジナル曲披露

 
(写真上)野外ステージで心揺さぶる音色を響かせた帝京安積和太鼓部の部員(同校提供)(写真下)初の最優秀賞に輝いた帝京安積高和太鼓部

 全国の高校生チームが和太鼓の演奏力を競う大会「第11回全国高校生太鼓甲子園」が31日、静岡県御殿場市で開かれ、帝京安積和太鼓部が初めて最高賞の最優秀賞に輝いた。この大会で県勢が頂点に立つのも初めて。

 富士山麓の野外ステージを会場にした「富士山太鼓まつり」に合わせ、実行委が3年ぶりに開催した。全国から予選のビデオ審査を経た10校が出場し、8分以内で演奏した。

 帝京安積和太鼓部は13人が出演。部員が制作したオリジナル曲「天響(あまね)」を披露し、聴衆の心を揺さぶる音色を響かせた。部長の高柴和平さん(18)=3年=は念願の日本一を勝ち取り「言葉にならないくらいうれしい」と喜びを爆発させた。

 悔しさと感謝、8分間に込め

 初の最優秀賞に輝いた帝京安積和太鼓部。コロナ禍で苦境が続く中、部員一丸で頂点を目指して鍛錬を積んできた思いを8分間の演奏に込めた。

 コロナ禍で部の活動は制限され、演奏するイベントの中止も相次いだ。さらに追い打ちをかけたのは、昨年の同大会の全国大会中止だ。予選を勝ち抜き、出場権を得ていただけに「本当にショックだった。その時の先輩方の気持ちも考えるとさらに悔しい」と高柴和平部長(3年)は振り返る。

 「先輩方の思いも一緒に演奏で届けたい」。今回のステージで披露されたのは部員同士で何度も話し合いを重ねて生まれた創作曲だ。「空を突き抜けるような音で、コロナ禍に対するジレンマを吹き飛ばせるように」との思いを込め「天響」と名付けられた。本番では曲名の通り、練習の成果と、コロナ禍に対する悔しさ、支えてくれた人への感謝の気持ちを乗せた力強い音を会場に響かせた。

 「会場の雰囲気も良く、全員が演奏を楽しむことができた」と満足そうに演奏を振り返った高柴部長。次のステージは同日東京で開幕した全国高校総合文化祭(総文祭)。「楽しむことを忘れず、先輩から受け継がれた帝京安積の伝統と自分たちの新しい音をつなげていきたい」と語った。