浪江の準備宿泊、9月開始 復興拠点の3地区

 

 浪江町は1日、来春の避難指示解除を目指す特定復興再生拠点区域(復興拠点)での準備宿泊について、9月1日に始めると発表した。準備宿泊を円滑に行うため、同日午前9時から復興拠点のバリケードを撤去し、立ち入り規制を緩和する。

 町と政府が1日に協議し、町議会全員協議会で了承を得た。議会終了後、吉田数博町長は報道陣の取材に「避難指示解除に向けたスタートが切れる。古里に帰れる、古里の空気を吸える環境が整った。準備宿泊を待ちかねた町民がいる一方で、防犯や有害鳥獣などに不安を感じている町民もいる。不安払拭に取り組みながら古里を取り戻していきたい」と述べた。

 準備宿泊は住民が避難指示解除後に古里での生活をスムーズに再開できるよう、事前に自宅などで夜間を含め長期滞在を可能とする特例制度。浪江町の復興拠点は室原、末森、津島の3地区の一部に設定された計約6.6平方キロで、町の面積の3%に当たる。

 事前登録が必要で、政府は22日にコールセンター(電話0120・357・133)を開設する。

 浪江の復興拠点、住民登録850人

 浪江町は特定復興再生拠点区域(復興拠点)での準備宿泊について、9月1日に始めると発表した。町によると、復興拠点の住民登録は4月1日時点で309世帯850人。7月中旬に開いた住民説明会には計45人が参加しており、町は準備宿泊の参加数について昨年度に10回以上、自宅に一時帰宅した約30世帯と見込む。解除から5年後の復興拠点の居住人口については、移住者も含め約1500人を目標にしている。

 町は復興拠点内の自宅などを解体した住民を対象に、同町下津島のつしま活性化センターに宿泊できるよう調整する。センターは3月の地震で被害を受け修繕が必要なため、11月の利用開始を目指している。

 県内6町村に設けられた復興拠点を巡っては、葛尾村と大熊町の避難指示が6月に解除され、双葉町は今月30日。浪江、富岡、飯舘の3町村は来春ごろを予定している。