造像記の力強さ表現、全国総文・書道 福島東高の渡辺さん特別賞

 
特別賞を受賞し笑顔の渡辺さん、写真左は特別賞を受賞した作品

 第46回全国高校総合文化祭(全国総文)の書道部門で特別賞に選ばれた福島東高3年の渡辺美南海さん(17)は、初めての全国大会で表彰を受け「こんなに大きな賞は初めて。とてもうれしい」と声を弾ませた。

 渡辺さんは、五世紀ごろ、中国で国家の平和や安泰を願って石碑に彫られた漢文「魏霊蔵造像記(ぎれいぞうぞうぞうき)」の文言を書いた。半紙の大きさは縦242センチ、横90センチで、1枚書き終えるのに1時間30分ほどかかり、「体力的に大変だった」と振り返る。1~3月に50枚ほど書き続け、出品する作品を完成させた。

 造像記は石碑に刻まれた文字のため筆で表現するのが難しく、「墨をたくさん付けて書くと、(余白となる)白のバランスが崩れてきれいにならない。墨の量の調節が大変だった」という。力強さを見事に表現し、全国から出品された300点のうち43点が選ばれる特別賞を受賞、講評では「造像記の特徴を理解し、筆力ある線で堂々と表現した」と評価された。

 小学1年生で書道を始めた。書道部の活動が充実している福島東高に入学した時、当時の卒業生が書いた造像記の作品に魅せられ、「3年間、この作品を書く」と心に決めて書き続けてきた努力が結実した。

 これからは、書道の専門学部がある大学への進学を希望している。「福島県はまだまだ書道が盛んではない」と感じており、将来は本県で書道塾を開くなど、書道の普及に取り組みたいと思っている。「もっと書道の魅力を伝えられるようになりたい」。まっすぐな瞳で新たな夢を語った。
写真=(左)特別賞を受賞し、笑顔の渡辺さん(右)特別賞を受賞した渡辺さんの作品