観光地、日常少しずつ 会津の大雨被害「来てもらうことで元気」

 
裏磐梯グランデコ東急ホテルへとつながる村道。道路脇に土砂や流木が残る中、観光客らが訪れている=6日午前、北塩原村桧原

 本県などで記録的な大雨による被害が発生してから、初の週末となった6日、被害の大きかった会津の観光地ではレジャーを楽しむ県内外からの観光客の姿も見られ、日常が戻りつつあった。ただ、通行できるようになった道路でも土砂の撤去や復旧作業が続き、大雨の爪痕が残る。

 裏磐梯の中心にある桧原湖(北塩原村)。駐車場には、関東圏や隣県ナンバーの車やバイクも目立ち、観光客がモーターボートで湖上遊覧を楽しんでいた。埼玉県から家族で訪れた男性(52)は宿泊施設に被害がなかったため、予定通り4日に来県。花火大会がある山形県米沢市まで足を延ばす計画もあったが、山形へ抜ける国道121号が通行止めとなったため諦めた。「途中で泥を片付けた道路も通ったけれど影響は少なそう」とし、本県での観光を楽しむという。

 桧原湖周辺では、路肩が崩れ、狭くなった道路を減速しながら車が行き交った。土砂撤去作業のため、交互通行が続く箇所もあり、観光客を受け入れながら復旧が進められている。裏磐梯観光協会の小椋政男事務局長(60)は「被害は広範囲だが少ない」と実感を語り、夏の観光シーズンの客入りに期待を込める。

 川の氾濫と土砂崩れにより一時孤立状態となった北塩原村の裏磐梯グランデコ東急ホテル。4日に寸断が解消し、5日からは通常営業に戻った。社員も土砂の撤去作業に協力するなどして早期復旧に尽力した。ホテルまでの道中には通行止めが残り、迂回(うかい)する必要もあるが、広報担当の佐藤弘紀さん(32)は「お客さまに来てもらうことが私たちの元気の源」と観光客の受け入れを前向きに捉える。

 一方、猪苗代町の中ノ沢、沼尻両温泉では安達太良山の源泉から湯を引くパイプが雨で流失した。3日がかりで修理し、6日午後にようやく源泉からのお湯が各旅館などに供給された。関係者は「宿泊の問い合わせがあり、温泉が出ないと言うとがっかりされていた。これでお客さんを呼べる」と笑顔を見せた。(報道部・坂本龍之)