福島県観光減3545万人 震災の11年と同水準、コロナ影響色濃く

 

 県は25日、2021年に本県を訪れた観光客が3545万4000人だったと発表した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が発生した11年以来、初めて3000万人台に落ち込んだ20年(3619万1000人)からさらに73万7000人減少し、新型コロナウイルス感染拡大による観光産業への打撃が本県でも継続している実態が鮮明となった。

 21年は11年(3521万1000人)に次いで2番目に少なかった。12年以降、震災と原発事故で大幅に減った観光客数が徐々に戻り、19年は震災前と同水準の5634万4000人まで回復した。

 しかし、20年は新型コロナ感染拡大に伴う行動制限に加え、各地でイベントの中止や規模縮小などが相次ぎ、19年比で2015万3000人減と激減していた。

 21年の観光客数を県内7地域ごとにみると、20年比で会津、県北、いわき、県南、南会津はいずれも微減だった一方、県中は微増となり、相双は27.2%(75万2000人)増と伸びた。

 県は東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)や道の駅なみえ(浪江町)、相馬復興市民市場(浜の駅松川浦、相馬市)などの施設が次々と開所したことが、相双での観光客数の増加につながったと分析する。

 観光客数を種目別にみると、道の駅などを含む「その他」が1214万3000人と全体の3割以上を占めて最多で、「スポーツ・レクリエーション」590万8000人、「歴史・文化」589万2000人と続いた。観光客が最も多く訪れた観光地は磐梯高原(北塩原村)の153万729人だった。道の駅への訪問も目立った。

 22年は、行動制限がない春の大型連休やお盆休みとなり、通常通りに開催する大規模な祭りやイベントも増えたことから、観光客数の回復が期待されている。