畑作物の重点地区新設 福島県とJA、麦や大豆など生産拡大へ

 

 県とJAグループ福島は本年度、麦や大豆、ソバなど畑作物の生産拡大に向けた重点地区を新たに設定する。隣県と比べて生産が進んでいない麦や大豆の生産体制のモデルを示し、県全域に広げることで、排水対策など技術的な課題の改善や高い品質・収量の平準化を進め、コメの需給環境改善や多様な作物の産地形成、食料安全保障につなげる。

 JAグループ福島が26日の記者懇談会で示した。県内計14の農林事務所と農業普及所が、管内で畑作物の生産を先進的に進めている地域を重点地区として選定中で、年度内に複数箇所を重点地区に設定する方針。麦は2024年産、大豆とソバは23年産以降の作付け拡大と生産体制の構築に向けて取り組みを進める。

 コメの需給環境改善に向け、水田から転換して畑作物の作付面積を拡大する取り組みにも力を入れていく。

 昨年産の水田の作付け状況(昨年9月時点)をみると、本県の麦の面積(273ヘクタール)は東北6県で2番目、大豆(711ヘクタール)は最も小さい。

 本県はコメを主力としてきた歴史的背景や排水対策などの技術的な課題から、麦や大豆については生産拡大の素地が十分に整っていないという。

 こうした状況から、県やJAは、麦や大豆の生産拡大に本格的に乗り出す必要があるとみている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う米価下落や、世界情勢によって食料安全保障への危機感が高まる中、畑作物を含め多様な作物の産地形成を図っていく。