遺伝子組み換え試験栽培 調査事業へ、須賀川でBASFジャパン

 

 世界90カ国で事業展開するドイツの総合化学メーカーBASFの日本法人「BASFジャパン」(東京都)が、須賀川市虹の台の工業団地「須賀川テクニカルリサーチガーデン」に進出し、遺伝子組み換え作物を試験栽培する調査事業に乗り出す。2023年8月の事業所の完成を目指しており、早ければ年末にも整備に着手する。試験栽培は事業所の完成後、国の認可を得て行うという。

 同社によると、工業団地の約1.54ヘクタールに、作物を栽培するほ場と事務所を整備する。ほ場では、海外で認可を得ていて今後国内で流通する可能性がある遺伝子組み換えのワタやダイズ、菜種を試験栽培する予定で、生育した場合の環境や生物への影響を調べる。

 周辺の農作物や環境への影響を抑えるために、水田や畑から離れた区域を選んだ。試験栽培は、国が選定した学識経験者の評価を受け、周辺の生物多様性に影響がないと判断を受けた後に始める。

 国の指針に従いフェンスなどを設け動物や昆虫の侵入、風による影響などを最小限に抑え、作物の種や花粉の拡散を防ぐ。ほ場内の作物は市場に流通しない。

 同社は試験栽培以外の分野でも市との連携を検討している。担当者は「スマート農業やプラスチック再利用など、社の強みを生かした分野で市と協力していきたい」としている。

 橋本克也市長は29日開いた定例会見で、9月1日開会の市議会9月定例会に用地分譲に関する議案を提出すると発表した。議案が承認され次第、市は約9600万円で用地を分譲する。橋本市長は「SDGs(持続可能な開発目標)関係でも先進的な取り組みをしている企業。産業分野でのさまざまな連携を期待したい」と話した。