フィッシング詐欺に注意 福島県内で相談急増、すでに昨年超え

 

 県内でサイバー犯罪に関する相談が相次いでいる。特に増加が著しいのが実在する企業などを装って電子メールなどを送りつけ、偽サイトに誘導し個人情報やパスワードを盗み取る「フィッシング詐欺」。県警によると、今年1~6月末の集計で約240件の相談があり、昨年1年間に寄せられた188件をすでに超えた。

 県警によると、フィッシング詐欺は通信会社や通販サイト、運送会社などを装うことが多く、電子メールや携帯電話のショートメッセージ(SMS)で届く。県警に相談のあったケースでは、相談者に通販業者を名乗り「支払い方法に問題がある」との内容が記載されたメールが届いた。記載のあったURLを開くとログイン画面が表示され、相談者は名前や住所、電話番号、クレジットカードの情報を入力した。その後、クレジットカードの不正利用が判明したという。通信業者から「重要なお知らせ」というタイトルのメールが届き、同様に個人情報を抜き取られ、スマホ決済を不正に利用されたケースもあった。

 県警のサイバー犯罪対策アドバイザーを務める会津大の中村章人教授は、フィッシング詐欺について「文面や会社のロゴが本物と区別できず詐欺と見破りにくくなっている」と指摘する。相談が増えている要因としては、日本語翻訳の精度が高まり、海外の犯罪グループが日本を標的にするようになったことや、新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要でインターネット通販の利用者が増加していることを挙げる。会社名を変えただけで文面を使い回す詐欺メールも多く確認しており、注意が必要だという。

 県警は、対策として見覚えのないメールアドレスからのメールについては開かず、不審なものについては受信しないようにセキュリティーの設定を見直すほか、メール本文のURLではなく、その会社のホームページや問い合わせ窓口を調べて詐欺ではないかを確認するよう注意喚起している。県警のホームページなどでも注意を促している。