復興庁は5292億円、過去最少 23年度予算概算要求、498億円減

 

 復興庁は31日、2023年度予算の概算要求を決定し、総額は5292億円と発表した。大規模なインフラ整備がほぼ完了したため22年度当初予算比498億円(8.6%)減で、要求額は過去最少となった。

 重点施策の柱のうち「原子力災害からの復興・再生」の分野で最多の4069億円を計上し、全体の7割以上を占めた。東京電力福島第1原発事故による帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)の家屋解体や除染事業に435億円を充てる。

 復興拠点から外れた地域の再生に向けては、今後の住民の帰還意向調査を踏まえて予算を決めるとし、金額を明示しない「事項要求」とした。

 福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針の理解醸成などに向けた事業には20億円を計上した。

 「産業・なりわいの再生」の分野には338億円を見込む。次世代の漁業人材確保に向け、長期間の研修や就業に必要な漁船、漁具などのリース代を補助する事業に7億円を要求した。23年度は本県に加え、宮城、岩手両県など近隣県の漁業関係者も対象とする方針。県産水産物などの販売促進や販路回復を支援する事業には41億円を求めた。

 「創造的復興」の分野では、浪江町が立地候補地となった福島国際研究教育機構の関連事業費を「事項要求」とし、年末までの予算編成過程で金額を調整する。

 税制改正を要望

 復興庁は31日、2023年度税制改正要望を発表した。福島国際研究教育機構と共同で試験研究を行った企業に対し、法人税の特別控除などを求める。企業の協力を得やすくする狙いがある。機構の円滑な設立や運営が可能となるよう税制上で必要な措置も講じる。