「ウェブ版奥会津」魅力発信 ミュージアム始動、7町村が連携

 
ライターが活動や執筆内容を紹介した意見交換会

 奥会津に伝わる貴重な生活文化を発信し、継承への取り組みを後押ししようとデジタル技術で現実と仮想空間をつなぐ「奥会津ミュージアム」が本格的な活動を始めた。奥会津地域全体を特定の施設がないネットワーク型の博物館と位置付け、まずはウェブサイトに奥会津と深く関わるライターによるエッセーを掲載し、奥会津の魅力を伝える。

 奥会津ミュージアムは、只見川電源流域振興協議会をつくる檜枝岐、只見、南会津、柳津、三島、金山、昭和の7町村が活動区域となる。文化施設間の連携やデジタルアーカイブ、ミュージアムウェブ版を「奥会津らしさの整理・継承」の柱に据え、調査研究を含めた各種事業を展開する。

 本年度は実地企画の第1弾として県立博物館所蔵の国際交流基金寄贈写真から「懐かしき東北・美しき東北」をテーマにした写真展を10月10日まで、奥会津5町村の文化施設で開催している。今後はデジタルアーカイブやミュージアムウェブ版も順次、公開する。

 ライター11人が活動紹介

 奥会津ミュージアムの館長は、民俗学者で元県立博物館長の赤坂憲雄学習院大教授(69)が務めている。赤坂館長とエッセーのライターによる意見交換会が2日、三島町で開かれ、ライター11人が自身の活動や執筆内容を紹介した。

 ライターの一人で、三島町の生活工芸アカデミーの1期生として神奈川県から移住した井口恵さんは、編み組細工を勉強してきた。「奥会津のその人らしさや暮らし方を通して、これからの生きるヒントなどをつづっていければ」と意気込みを話した。

 元県職員の長崎キヨ子さんは県立高校で学校司書を務めた経験を持つ。「奥会津の子どもたちが初めて図書館らしい図書館と出合うのが高校。ぜひ奥会津に図書館ができたらいいな、という視点で関わっていきたい」と抱負を述べた。

 赤坂さんに館長委嘱状

 意見交換会に先立ち、只見川電源流域振興協議会は奥会津ミュージアムの赤坂憲雄館長に委嘱状を交付した。

 三島町で行われた交付式で、会長の舟木幸一昭和村長が赤坂館長に委嘱状を手渡した。赤坂館長は「モデルのないミュージアム。多様性を認め合いながら、奥会津らしさをみんなで紡いでいこう、盛り上げていこうという場が奥会津ミュージアムだと思う」と語った。