大東大生が被災地巡る 福島県で研修、「光と影」学び情報発信へ

 
大熊インキュベーションセンターを視察する大東大の学生ら=大熊町

 大東文化大の学生が6日までの3日間、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興の現状などを学ぶため、本県で被災地研修を行っている。双葉郡の各地をバスで巡り、震災から11年余りが過ぎた被災地の「光と影」を確かめ、本県への正しい理解の促進と情報発信につなげる。5日は福島第1原発を訪れ、廃炉の現場を目の当たりにした。

 研修は、福島民友新聞社と大東大が結んだ包括的な連携協定に基づき、学術や教育、文化の振興と地域活性化を図ることなどを目的に企画された。2回目の今回は2~4年生の学生や武田知己教授(伊達市出身)ら計14人が参加している。

 5日は第1原発のほか、大熊町の起業支援拠点「大熊インキュベーションセンター」などを視察した後、東の食の会の高橋大就専務理事(浪江町)による講演を聴講した。埼玉県出身で大東大法学部2年の米山公平さん(19)は「原発訴訟に興味があり、現場を見たかった。福島の復興はまだまだで、安易に『復興』という言葉は使えないと感じた。原発の廃炉も簡単には進まない現実があった」と話した。

 これに先立ち、参加者は4日、浪江町の震災遺構請戸小、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れた。浪江町では、研修に同行している福島民友新聞社の佐藤掌編集局次長、渡辺晃平浪江支局長を講師に勉強会を開き、被災地の現状や課題について議論した。

 最終日の6日は中間貯蔵施設などを視察するほか、環境省主催の座談会に参加する。学生は10月、視察で得た学びの成果を発表するほか、同大で県産品の販売イベントを開く予定だ。