天然トラフグ「福とら」ブランド化確立へ 下関市場と意見交換

 
漁業者と意見交換する郷田社長(左)

 相双沖でトラフグのはえ縄漁に携わる漁業者は7日、国内有数のフグの集積地と知られる山口県下関市の市場関係者と相馬市で意見交換した。漁業者、市場、仲卸業者が一体となった活魚の品質管理など、本県沖の天然トラフグ「福とら」のブランド確立に向けて課題を探った。

 相馬双葉漁協所属の漁船は、1日から今季のフグはえ縄漁を開始。操業した3日間の水揚げは計約4691キロとなり、昨年9月の1カ月間の約3058キロをすでに上回っている。

 意見交換には、トラフグの取扱量が全国で最も多い南風泊(はえどまり)市場(下関市)を運営する下関唐戸魚市場の郷田祐一郎社長らが参加した。郷田社長は西日本での水揚げが年明け後に本格化すると述べ、9~12月に水揚げが集中する本県は忘年会などで需要が増加する11~12月に天然トラフグの供給源として重要な産地になり得るとした。

 一方で水揚げされたトラフグはストレスで肉質が低下することから、漁獲後の品質管理が価格を左右すると指摘。「ブランド化を進めるのであれば質を追求しなければならない。量を求めるならば資源は枯渇する」と語った。さらに「県内でトラフグを取り扱う飲食店が増え、認知されるようにならないと(県外でも知られるような)ブランドにはならない」と語り、産地としての知名度向上には地元の盛り上がりが不可欠とした。

 相馬双葉漁協のフグはえ縄漁に関する操業委員会の石橋正裕委員長は「多くの水揚げがある中、出荷する一匹一匹の品質をどうやって向上させるかが課題だ」と話した。

 全国ふぐ連、相馬で来年総会

 フグに関わる飲食、市場、流通業者などでつくる全国ふぐ連盟(東京都)は来年6月、総会を相馬市で開く。東北地方での開催は初めてで、本県沖で取れる「福とら」のブランド化を強力に後押しする。

 7日に相馬市で開かれた意見交換に出席した連盟の小野晶史監事が、開催が決まったことを明かし「福島県のトラフグのブランド化に向けてお手伝いをしていきたい」と述べた。  連盟は、フグ免許取得者や消費者への啓発活動、フグの取り扱いや調理に関する研修などを行っている。