冠水工法「気中より利点」 福島第1原発、更田規制委員長見解

 

 原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は7日の定例記者会見で、東京電力福島第1原発の溶け落ちた核燃料(デブリ)を取り出すために原子炉建屋を鋼鉄の構造物で囲い、建屋ごと水没させる「冠水工法」について「メリットの大きな工法。解決しなければならない問題はあるが、検討の価値は十分にある」との認識を示した。

 最初にデブリを取り出す計画の2号機では空気中でデブリを取り出す「気中工法」を採用するが、放射線対策が課題となっている。

 更田氏は気中工法について「(放射線の)遮へいが難しい」と指摘し、冠水工法の場合は対策がより楽になり、利点が大きいと強調した。水が放射線を遮る効果を評価し「気中工法で挑戦し続けるよりは、結果的に近道、または安全な道なのではないか」とも述べた。

 一方、実現には時間と費用がかかるとした上で、冠水工法の課題に止水対策と耐震性の二つを挙げた。止水対策に関し「本当に水を漏らさずに冠水させられるか。(建屋の)床に水が抜けてしまう所がないか(が不明)」と問題提起した。建屋の水没が実現した場合については「地震が起きても漏水しない構造にできるかが鍵を握る」と語った。