福島県避難者3万人切る 震災から11年半、課題が個別・複雑化

 

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故による県内外への避難者数(8月1日現在)が2万9213人となり、初めて3万人を下回った。県が12日、発表した。ただ、震災から11年半を過ぎても多くの県民が避難を続けている状況に変わりはなく、避難生活の長期化に伴い避難者が抱える課題は個別・複雑化している。

 内訳は県内避難者6481人、県外避難者2万2727人、避難先不明が5人。震災翌年の2012(平成24)年5月には約16万5000人が避難していたが、避難指示解除などの動きとともに減少。今年8月1日現在では前回公表時(4月時点)から1018人減り、3万人を割った。

 政府は20年3月までに帰還困難区域を除く地域の避難指示を解除。帰還困難区域のうち特定復興再生拠点区域(復興拠点)について、今年6月に葛尾村と大熊町、8月に双葉町で避難指示が解除された。ただ、避難指示の解除時期によって住民の帰還や意向にばらつきがあるのが現状だ。

 全46都道府県で本県からの避難者を受け入れている。県は、避難者の多い8都県に計43人の復興支援員を配置、全国26カ所に生活再建支援拠点を設けるなどして避難者支援に当たっている。今後も個別・複雑化する課題に対応するため心のケアなどきめ細かな支援を継続する。