野口英世医学賞に阪大・山崎教授を選出 免疫学発展に寄与

 
山崎晶氏

 野口英世記念会(福島県猪苗代町)は14日、第65回野口英世記念医学賞に大阪大微生物病研究所教授の山崎晶農学博士(53)を選出したと発表した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、授賞式は行わない。

 受賞研究課題は「病原体糖脂質を認識する免疫受容体群に関する研究」。結核菌の周囲にある糖脂質は、人体にある病原菌に対するセンサーの役割を果たす「受容体」を活性化させる働きがある。山崎氏は糖脂質に反応する受容体の遺伝子を明らかにし、活性化するメカニズムを解明した。

 また、これまでワクチンには病原菌から抽出した物質が使用され、受容体を活性化させていたが、山崎氏はより安全に受容体を活性化させる化合物の開発にも成功。新たなワクチン開発を推進している。

 同会は山崎氏について、一貫して感染症における免疫受容体の基礎研究を進める一方、応用研究にも取り組んでいることから、今後の研究の発展と社会への貢献が期待できると評価。感染症の理解と免疫学の発展に寄与したとして、授賞を決定したとしている。

 山崎氏は京都大大学院農学研究科食品工学専攻修士課程修了。三菱化成総合研究所研究員、九州大生体防御医学研究所教授などを経て現職。千葉大真菌医学研究センター客員教授を兼ねる。日本免疫学会賞、太田原豊一賞などを受賞した。