薬承認期間、4.5年短縮か 福島医大、米制度の利用実態調査

 
大前憲史氏

 福島医大病院臨床研究教育推進部の大前憲史副部長・特任准教授(45)は14日、米食品医薬品局(FDA)の医薬品の迅速承認制度に関する利用実態調査結果を公表した。導入された1992年から2018年までのがん治療関連を除く全ての利用実態を調べたところ、制度導入によって関連薬の承認が約4.5年短縮された可能性があることが分かった。

 同制度は、生命を脅かす疾患に対する有望な医薬品の開発を促進する目的でFDAが導入した。調査では、迅速承認後に安全性に関わる添付文書の改訂がたびたび行われ、臨床的な有効性が確認されない場合があることも判明した。

 大前氏は「迅速承認を受けた非がん治療関連薬の利益や、(副作用などの)害はあくまでも暫定的なものであり、包括的な評価には10年以上の時間がかかる」と指摘。日本の今後の新薬開発や関連する制度設計を行う上でも非常に重要な根拠になるとしている。