福島大・高貝、山口教授に大臣賞 原発事故後の放射線教育展開

 
文科大臣賞を受けた山口教授(左)と高貝教授

 福島大共生システム理工学類の高貝慶隆教授(45)と山口克彦教授(57)が、昨年度の工学教育賞(日本工学教育協会主催)で文部科学大臣賞を受賞した。東京電力福島第1原発事故をきっかけに同大が取り組んできた放射線教育が受賞の対象となり、この教育を引っ張ってきた高貝、山口の両教授の功績が認められた。

 同大では、理工系学生が各自の専門分野を軸にしながら、福島の課題となっている放射線について科学的に理解して実戦的に対応できるようになるための教育プログラムを展開してきた。この中では放射線科学専修プログラムの設置や、廃炉工程に目を向けるための視察などに積極的に取り組んできた。

 卒業研究として放射線に関連づけたテーマを選択する学生や、国家資格「放射線取扱主任者」取得のための試験を積極的に受験する学生が増え、過去6年で約40人が合格するなど専門教育との相乗効果も出てきている。卒業生は、日本原子力研究開発機構や東京電力などで地域課題の解決に取り組む技術者となっている。

 7日に東京都内で授賞式が行われた。高貝、山口両教授は「公的機関や民間企業の無償協力でさまざまな教育プログラムを実施した。活動をサポートしてくれた方々に感謝している。今後も放射線教育に尽力する」と語った。