名称は「ゆうやけベリー」 福島県開発、イチゴのオリジナル新品種

 
県が開発したイチゴの新品種「ゆうやけベリー」

 福島県が開発したイチゴのオリジナル品種「福島ST14号」の名称が「ゆうやけベリー」に決まり、ロゴデザインも完成した。クリスマスや年末年始の需要を見据えて12月下旬にデビューイベントを行い、県内の量販店や直売所で販売を始める。内堀雅雄知事が20日の定例記者会見で発表した。

 「ゆうやけベリー」は県が10年をかけて開発したイチゴで、2月に品種登録を出願。名称募集に、県内外の8279人から計1万7732点の応募があった。県クリエイティブディレクターの箭内道彦さん(郡山市出身)や生産者団体、市場・流通関係者らの審査で、本宮市の仁井田京子さん(74)が考案した名称に決まった。特徴であるだいだい色を感じさせる表現が決め手となった。

 ロゴデザインは箭内さんの助言、県が開塾した福島クリエーターズ道場「誇心館」の師範小杉幸一さんの監修で、塾生のアイデアも生かして作成。「福島の想(おも)いが伝わる輝くイチゴ」をコンセプトに「頬張るたびに大空を真っ赤に染める夕焼けのように口いっぱいに幸せが広がり、あすへの輝かしい希望を感じてほしい」との思いを込めた。

 「ゆうやけベリー」は500円玉サイズ以上の大粒が多く、酸味は控えめで香りが強い。寒い時期でも生育が旺盛で、収穫開始時期が早く年内中の収量も多いため、クリスマスや年末年始の需要に対応できる。県が「とちおとめ」と「かおり野」を交配して育成。本県では「ふくはる香」「ふくあや香」以来、約20年ぶりの新品種となる。

 本年度は県内の14戸で生産しており、作付面積は約0.6ヘクタール、生産量は18トンを見込む。来年度以降は栽培地域を拡大し、2025年度までに作付面積を10ヘクタール以上に拡大させる考え。本年度は生産量が限られるため県内にターゲットを絞る。県はデビューイベントのほか、消費者モニターツアーやロゴデザインを活用した贈答箱の作製などでPRしていく。

 年内出荷が可能な特性を生かし、市場シェアの大部分を占める「とちおとめ」より高価格帯での販売を狙う。

 内堀知事は「クリスマスや歳末の段階で、まだ通常のイチゴは十分にできていない。(県のトップブランド米)『福、笑い』と同様、高価格帯を狙う福島のオリジナルブランドとしてまず県内で、来年以降は本格的に国内で展開していきたい」と述べた。