相馬・涼ケ岡八幡神社の大鳥居再建祝う 地震被災、県内外から支援

 
再建した大鳥居の渡り初めをする遠藤宮司(左)ら=相馬市・涼ケ岡八幡神社

 社殿が国の重要文化財に指定されている涼ケ岡(すずみがおか)八幡神社(福島県相馬市)は、本県沖を震源とする3月の地震で被災した参道の大鳥居を再建した。26日、完成を祝う神事が現地で行われ、関係者が真新しい朱色の大鳥居をくぐり、神社の象徴の復活を喜んだ。

 大鳥居は参道入り口と境内の池に架かる朱塗りの太鼓橋の間に立ち、桜の開花期には多くの行楽客が訪れる市内有数の花見スポットとなっている。

 最大震度6強を観測した3月の地震で、1954(昭和29)年に建築された鉄筋コンクリート製の大鳥居は南側に大きく傾いた。2本の柱を貫く梁(はり)も破断した。参拝者の安全を考慮して撤去を余儀なくされたが、遠藤盛男宮司(79)らが奔走し、県内外からの支援を得て再建にこぎ着けた。

 新しい鳥居は以前とほぼ同じ大きさの高さ7.4メートル、幅8メートル。強度を高めた塩化ビニール製に変えたことで基礎を除く本体工事の工期が5日ほどに短縮された。軽量で地震に強く、耐久性も優れているという。

 遠藤宮司は「地震で大鳥居が消えたのが残念でならなかったが、多くの人たちのおかげで復活することができた」と感謝した。

 国重文の社殿5棟、来年度に修復着手

 涼ケ岡八幡神社は3月の地震で被災した国指定重要文化財の社殿5棟を巡り、来年度から被害調査や修復工事に着手する。5棟は摂社や末社と呼ばれ、地震で床が抜けたり、板壁が落ちたりした。

 もともと境内の建物が老朽化し、昨年2月の地震で被災したため、同神社は来年度から、主要な社殿の耐震診断や修理工事を計画していた。だが、3月の地震で他の建物も大きく破損したことを受け、文化庁の指導により、被害がひどい社殿について計画外の工事が急きょ必要となった。

 同神社は修復に向けて寄進を募っている。問い合わせは社務所(電話0244・36・4342)へ。