小中の不登校増加、福島県内2918人に コロナによる行動制限背景

 

 福島県内の小中学校で2021年度に30日以上欠席した不登校の児童生徒は2918人となり、前年度より525人増加したことが27日、文部科学省の問題行動・不登校調査で分かった。県教委によると、詳細な記録が残る2012(平成24)年度以降で最も多く、千人当たりの割合は22.0人と初めて20人を超えた。県内の高校も410人と前年度に比べ64人増え、教育環境の整備が急務となっている。

 不登校の児童生徒のうち、県教委が分析する公立学校(県立、市町村立学校)の推移は【グラフ】の通り。21年度は小学校815人(前年度比135人増)、中学校2060人(同380人増)、高校364人(同62人増)。小中学校は過去10年で最多となり、中学生は23人に1人の割合で不登校の計算だ。高校の中途退学者も153人と前年度に比べ14人増加した。

 不登校の要因は小中学校、高校とも「無気力、不安」が最多で、小学校で38.3%、中学校で39.9%といずれも4割弱となり、高校(全日制)では53.4%と5割を超えた。次いで小中学校では「生活リズムの乱れ、あそび、非行」が多く、高校では「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が続いた。

 県教委は不登校増加の背景に「新型コロナウイルス感染拡大による学校活動の制限や家庭での生活環境の変化がある」と分析。義務教育課は「不登校は子どもの防衛手段の一つ。校内の別室を活用するなどして学習機会の確保に努める」と説明、高校教育課は「不登校、退学ともに生徒によってさまざまな背景がある。スクールカウンセラーによる相談や家庭訪問、自宅での学習支援などに引き続き取り組む」とした。

 小中高での暴力行為増加856件

 県内の小中学校と高校で21年度に発生した暴力行為は856件(前年度比32件増)に上った。このうち公立学校は、小学校472件(同26件減)、中学校245件(同14件増)、高校33件(同21件減)だった。

 児童生徒間の暴力は減少しているが、小学校は教師への暴力が94件(同73件増)、器物破損が36件(同4件増)、中学校は器物破損が62件(同26件増)と前年度より増加した。

 県教委は、新型コロナウイルスによるストレスが要因とみており、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーによる支援のほか、児童生徒への対応を示した「ふくしまサポートガイド」の活用を求めている。

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 問題行動・不登校調査 いじめや暴力行為、不登校の実態を把握し、子どもの指導に生かすため文部科学省が毎年実施している。不登校などの長期欠席者は1991年度から国公私立の小中で年間30日以上の人数を調査し、2004年度から高校も対象とした。いじめは「一定の関係にある児童生徒から物理的、心理的影響のある行為を受けた側が、心身の苦痛を感じているもの」と定義。小中高とも1985年度から公立校で調査を開始し、2006年度から国私立校、13年度から通信制高校も対象とした。