漁業継続基金300億円超 西村経産相意向、2次補正に「確保」

 

 東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針を巡り、西村康稔経済産業相は30日、漁業の継続支援を目的に新たに設立する基金について、300億円を超える金額を確保する考えを示した。政府が臨時国会に提出する2022年度第2次補正予算案に盛り込む。

 西村氏は同日、相馬市で若手漁業関係者との意見交換などを終えた後、記者団の取材に応じ「すでにある(風評対策の)300億円の基金を上回る金額を確保できるよう、最終の調整をしている」と述べた。支援内容については「全国の漁業者が、風評被害が仮にあったとしても影響を乗り越え、将来にわたって継続していけるようにしていきたい」と強調。「使い勝手の良い仕組みとなるように漁業者の声を聞きながら調整を進めたい」と話した。

 政府は処理水の風評被害対策として既に300億円の基金を設置している。新たな基金に関しては、放出に反対する全国漁業協同組合連合会(全漁連)が東京都内で13日開いた集会で「超大型基金」の実現を求める決議を採択していた。

 消費拡大へ官民連携

 西村氏は本県産の水産物や水産加工品の販路・消費拡大に向けて「官民連携の新たな枠組み」を構築する考えも示し「年内をめどに具体化を図りたい」と述べた。産業界や全国の自治体、政府関係機関などが連携し、水産物の売り手と買い手をつなげることを想定している。

 31日に仙台市で開く東北経済界の関係者との懇談会でも、新たな枠組みについて意見を求めるとした。