合唱中学日本一!混声・郡山一、同声・郡山七 全日本コンクール

 
混声合唱の部で2大会連続2度目の日本一に輝いた郡山一(写真上)と同声合唱で初の文部科学大臣賞を受賞して日本一の栄冠を手にした郡山七

 第75回全日本合唱コンクール全国大会中学校・高校部門最終日は30日、青森市で中学校部門が行われた。混声合唱の部で郡山一、同声合唱の部では郡山七が日本一に相当する文部科学大臣賞に輝いた。県勢による混声・同声の同時受賞は2016年の郡山五以来5大会ぶりで、異なる学校では初の快挙となった。

 中学部門での県勢の日本一は4大会連続。郡山一の金賞受賞は3大会連続5度目で、文部科学大臣賞は2大会連続2度目。郡山七は金賞、文部科学大臣賞とも初めて。混声の部に12団体、同声の部に21団体が出場し、郡山二は銅賞だった。

 郡山一の柳沼千依(ちより)部長(3年)は「集大成のいい演奏ができた」、郡山七の岡部寿美部長(3年)は「先輩や家族の支えがあっての受賞」と喜んだ。

 郡山七、響かせた「命のドラマ」

 初の金賞の喜びはすぐ驚きに変わった。全国の大舞台で披露した「自分たちの力を出し尽くした100点の合唱」。郡山七の29人は、ひときわ輝く表彰の盾を手に初の日本一という栄誉を分かち合った。

 新型コロナウイルスの影響で十分な練習は積めなかった。練習時間は2時間ほどに制限され、感染対策のためパートごとの音合わせにも苦労するほど。それでも廊下などを使って間隔を取り、工夫を重ねながら合唱と向き合ってきた。

 自由曲は「女声合唱とピアノのための組曲『空をかついで』」から「契(ちぎり)」「空をかついで」(石垣りん作詩、三宅悠太作曲)の2曲。部員たちは、人間の命のドラマを考えさせられる日本語の歌詞を神秘的なハーモニーで歌い上げ、岡部寿美部長(3年)は「詞の解釈や歌い方などについて意見を出し合ってきた。最後まで生き生きとした演奏ができた」と胸を張った。

 指揮者を務めた安藤希理子顧問も「このまま終わらなければいいのにと感じたほど、生徒が想像以上に響きを楽しめていた」とたたえたステージ。部員が目標としてきた「人の心に訴える歌」が青森の地で多くの人の心に響いた。

 郡山一、心重ね音に厚み

 結果発表の瞬間、祈るように両手を合わせていた部員らの頬に、涙が伝った。郡山一が昨年の同声合唱に続き、今年は混声合唱で日本一。「神様は見守ってくれていましたね」。柳沼千依(ちより)部長(3年)と小針智意子顧問は顔を見合わせて、そう口をそろえた。

 本格的に練習を始めたのは約3カ月前の8月だった。昨年は男子部員2人がファルセットを使って女声として出場したが、今年は男子部員が4人に増え、混声の部での出場に。夏には運動部を引退した男子生徒らに声をかけ、新たに8人を仲間に迎えた。

 「最初は声の入り方など基本的なこと全てがばらばらだった」と柳沼部長。パートごとに立ち位置を区切らずに歌うなど、練習に工夫を重ねると、一人一人が自分の声に責任を持つようになり、声にまとまりが生まれ始めたという。

 本番では「降臨節のための9つのモテット」から3曲を披露し、神を待ち望む祈りの思いを歌声に乗せ、重厚感のある美しいハーモニーを響かせた。「今までやってきたことは間違っていなかった」と柳沼部長。2大会連続で日本一を手にした部員らの表情は、充実感に満ちていた。

 23年の会場は高松市

 主催する全日本合唱連盟によると、次回の同コンクール全国大会中学校・高校部門は来年10月28、29の両日、高松市のレクザムホールで開かれる予定。