伝承館、原爆語り部交流 伝える力強化、長崎市長「連携深める」

 
伝承館を視察する田上市長

 長崎市の田上富久市長は30日、原爆投下の実情を伝える長崎市の語り部と東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)のガイドの交流を進め、互いの「伝える力」を高めるための連携を深めていく考えを示した。11月3日には、長崎平和推進協会の関係者が双葉町を訪れ、伝承館の若手スタッフと意見交換する予定。

 30日に伝承館の視察後、福島民友新聞社などの取材に答えた。長崎市は2011(平成23)年の東京電力福島第1原発事故後、毎年8月9日の長崎平和宣言で福島への支援と連帯のメッセージを示し続けている。昨年12月には、長崎市で伝承館による本県の複合災害の実情を伝える特別展示が行われ、今年3月には伝承館で「長崎原爆・平和展」が開かれるなどの交流が続いてきた。

 田上市長は、長崎での原爆投下と本県の原発事故を念頭に置きながら「伝えていくことの大切さは長崎も広島も共有している。私たちがやってきた反省点も含め、福島と交流することで伝える力を互いに養っていくことが大事だ」と述べた。平和宣言に本県へのメッセージを入れている理由については「長崎は、放射能で被害を受けた不安感も含めた苦しさやつらさを分かっている。福島は一人じゃないということを示し、寄りそいたいという長崎の人の思いです」と述べた。