被告「湖面、浮遊物見えず」 猪苗代ボート事故、福島地裁公判

 

 会津若松市の猪苗代湖で2020年9月、プレジャーボートで巻き込み、千葉県の児童ら3人を死傷させたとして、業務上過失致死傷罪に問われたいわき市、元会社役員佐藤剛被告(45)の第4回公判は31日、福島地裁(三浦隆昭裁判長)で開かれた。

 佐藤被告は被告人質問で「見張りは適切に行ったが(湖面で浮かんでいる人がいることは)全く分からなかった」と改めて起訴内容を一部否認した。

 裁判では、佐藤被告が▽現場の湖面に浮かぶ人の存在に気付くことができたかどうか▽適切な見張りなどを行えば事故を回避できたかどうか―が主な争点となっている。

 佐藤被告は事故時の状況を問われると「台風が近づき、普段より風が強く、白波も所々立っていた」と供述した。その上で「(湖面に)浮遊物は全く見えなかった。白波か、人かは分からなかった」と主張した。

 事故後の対応について、警察の捜査に協力するため動画などを集めたとし「何か映っていないか一生懸命捜そうとした」と説明。遺族や被害者に向けては「直接謝らなければならない」と反省の言葉を述べた。

 次回は21日午後1時30分から、引き続き被告人質問などが行われる。

 起訴状によると、佐藤被告は20年9月6日午前11時ごろ、前方の安全確認が不十分なままプレジャーボートを操縦。ライフジャケットを着て湖面に浮いていた3人を船尾のスクリューに接触させ、千葉県野田市の豊田瑛大(えいた)君=当時(8)=を死亡させ、母親ら2人に重傷を負わせた、としている。