独自誘客で巻き返し 大胆値引き...冬季へ攻め、3日で豪雨3カ月

 
宿泊の予約状況を確認する瓜生さん

 会津北部を中心とした記録的大雨から、3日で3カ月となる。被災地の喜多方市では、大雨の影響で失った旅行者を呼び込もうと、独自の宿泊キャンペーンを企画し、奔走している旅館もある。

 「大峠道路が不通だった8月は東北の利用者が伸びなかった。今年は外出自粛がなく、期待していたのに」。同市熱塩加納町の熱塩温泉山形屋の専務、瓜生真吾さん(37)は夏の大雨被害で受けた打撃は大きかったと明かす。

 喜多方市と山形県米沢市をつなぐ国道121号大峠道路が片側交互通行で再開通したのは10月24日だ。他県からの誘客には欠かせない道路の再開通を受け、同旅館は独自の宿泊プランを打ち出し、"反転攻勢"に出た。

 21日から始める宿泊プラン名は「免疫力強化・年末年始謝恩企画」。通常より4000円ほど値引きして、1人当たり1泊2食で1万2100円に設定した。全国旅行割でさらに格安に利用できるプランだ。冬は雪で宿泊客が減ってしまう時期だが、宿泊者の増加につなげようとしている。

 瓜生さんは「受け身で待っていては始まらない」と語気を強め、「道路が再開通し、旅館が元気に営業していることを知ってもらいたい」と意気込む。

 西会津で防災講座活発

 同じく被災した西会津町では、ハザードマップを使った防災講座が活発に開かれており、住民の防災意識が高まっている。

 町役場の担当者は「これまでは町からアプローチすることが多かった」とし、「高齢化が進む集落では、万一の対応を考えるという意識が根付いてきている」と話す。

 町民生委員や自治区が中心となり、防災講座が企画されている。このうち、一部が県指定の「土砂災害特別警戒区域」となっている白坂自治区で講座に参加した渡部修さん(81)は「集落は後期高齢者が多い。日常的に防災について考えていきたい」と話した。