東双みらい製造・磯貝社長に聞く 年間10基程度、保管容器生産

 
いそがい・ともひこ 埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。東工大大学院総合理工学研究科エネルギー科学専攻課程修了。東京電力入社後、福島第2原発に配属、柏崎刈羽原発勤務を経て2011年6月から福島第1原発に勤務。廃炉推進カンパニープロジェクト計画部長、福島第1原発所長などを歴任した。東電フェローから就任。

 東京電力と日立造船(大阪市)が設立した新たな共同事業体「東双みらい製造」の社長に就いた磯貝智彦氏(61)は1日、福島民友新聞社の取材に応じた。東双みらい製造は東電福島第1、第2原発の廃炉で使う「キャスク」と呼ばれる使用済み燃料などの保管容器の製造を担う。磯貝氏は2025年にも本格稼働するキャスク製造工場の生産能力について「まずは年間10基程度」とする目標を示した。(聞き手・編集局次長 佐藤掌)

 ―廃炉を進める上で重要となる製品製造会社のトップに就任した。抱負を。
 「この会社の設立目的は福島の復興と廃炉の両立。最初は第2原発向けキャスクの製造から始まるが、その後、第1原発のデブリ(溶融核燃料)取り出しが2030年くらいから本格的に始まる。そこに対応するキャスクを製造できればと考えている。地元の方に入社し働いてもらい、なおかつ地元の企業に協力してもらいながら製造していきたいと考えている」

 ―これまで東電が使っていたキャスクは、外部から購入していた。
 「東電からすれば、初めてモノをつくるということにトライする。ユーザーとメーカーが一体となって、こういった会社を設立するのは例がない。ユーザー、メーカーのそれぞれのノウハウ、知見を活用して進めていく」

 ―想定される規模は。
 「関係各所に相談しながらとなるので、具体的にまだ見えていない。マッチングサポートなど関係機関と話をしながら協力企業を探したい。生産能力を上げていく形にはなるが、目標として年間10基程度を造っていければと思っている。状況次第だが、25年の本格稼働後は60~70人の雇用を想定している。なるべく地元から雇用したい」

 ―製品の品質基準で目指すところは。
 「使用済み燃料を扱う設備のため規制要件があり、それをクリアするものを造る必要がある。従業員には日立造船の工場で技術力を身に付けてもらう」