10月県内景気「持ち直しつつ」 財務事務所、2期連続で引き上げ

 

 福島財務事務所は1日、10月の県内経済情勢報告を発表し、前回の7月に続き2期連続で総括判断を引き上げた。半導体不足や新型コロナウイルス対策の行動制限緩和で景況感が改善しており、県内景気を「持ち直しつつある」とした。

 項目別では、生産活動と雇用情勢を上方修正した。生産活動は半導体不足を含むサプライチェーン(供給網)の問題が依然として続いているが、輸送機械や情報通信機械などで受注増の動きが広がっている。雇用情勢は宿泊者の回復や全国旅行支援への期待感からリゾートホテルや旅館を中心に求人数が増加。広域で飲食店を展開する企業からの大口求人もあった。

 このほか、個人消費は判断を据え置いたが、足元では物価上昇による家計への影響が懸念される。百貨店やスーパーは来店客減を防ぐため、価格転嫁を一部商品にとどめる企業がある。ドラッグストアでは値上げ前の紙製品や調味料で駆け込み需要があった。コンビニエンスストアでは「一部商品を値上げしたが、購買意欲の低下は見られず、客単価が増加した」との声があった。

 橋本和久所長は「価格転嫁は消費活動に大きな影響を及ぼすため、商品値上げや仕入れ価格上昇の動向を注視したい」と述べた。

 先行きは、各種政策の効果もあって持ち直しの動きが続く見通し。ただ、物価上昇や供給網の問題、記録的円安などの下振れリスクもある。