北朝鮮ミサイル発射で福島県も情報収集 漁師ら怒りや不安の声

 
情報収集に当たる県職員=3日午前、県庁

 北朝鮮は3日朝、弾道ミサイル3発を発射、いずれも日本海に落下した。米韓などによると最初の1発は大陸間弾道ミサイル(ICBM)。日本政府は直後に全国瞬時警報システム(Jアラート)で、ミサイルが太平洋へ通過したとみられると速報したが、その後、訂正した。聯合ニュースは韓国軍などの分析として新型ICBM「火星17」で、2段目分離後に正常な飛行に失敗したと推定されると報じた。残りの2発は短距離弾道ミサイル。北朝鮮は3日夜にも内陸部から短距離弾道ミサイル3発を発射した。

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 北朝鮮による弾道ミサイル発射直後から、県庁には職員が駆け付け、国との「緊急情報ネットワークシステム」などを活用して情報収集に当たった。

 午前10時半からは、県庁危機管理センターで担当者による会議を開き、情報を共有した。県によると、本県の漁船や漁業実習船「福島丸」など、ミサイル発射に伴う被害は確認されなかったという。

 東京電力によると、福島第1、第2原発でも新たな異常は確認されなかった。

 ミサイル発射を受け、県内の漁師からは怒りの声が聞かれた。「絶対にやめてほしい」。全国さんま棒受網漁協副組合長で県秋刀魚(さんま)対策協議会長を務めるいわき市の加沢喜一郎さん(62)は語気を強めた。加沢さんは北海道沖で操業中だったといい、無線でミサイル発射を知ったという。加沢さんは「今回は何事もなかったが、ミサイルが近くに飛んでくる確率がないわけではない」と不安を口にした。

 いわき市の漁師渡辺忠さん(57)は釣り船で沖に出ていた時に「携帯電話にアラートが来てびっくりした」と振り返り、「ミサイルがどこに落ちるのか分からない。船ではすぐに移動できない」と表情を曇らせた。