福島県災害警戒情報「空振り」減ります 新基準、23年にも運用

 

 福島県は4日、気象台が土砂災害警戒情報を発表するかどうかの判断に用いる土砂災害発生危険基準線(CL=クリティカルライン)を見直した。現行よりも実情に合った基準にすることで、精度の高い情報発信につながることが想定されるため、県は今後、避難情報を出す市町村や県民に周知する。

 土砂災害警戒情報を巡っては、1時間当たりの降雨量や土壌への水の染み込み具合がCLを超えたり、超えると想定された場合に発信されるが、発信しても災害が起きない「空振り」が課題となっていた。

 県は、CLの設定に用いる降雨量について、県土を5キロ四方程度に区画分けした「メッシュデータ」を基に算出しており、より細かいメッシュデータを採用するなど高精度化を図った。

 県によると、現行のCLを用いた場合、降雨量などが県内全市町村平均で年間1.7回超えていたが、見直し後は0.3回に減少する見込み。市町村ごとのCL超過回数は【表】の通り。見直し前後で最も差が出るのはいわき市で、年間7.6回から1.4回に減少するとしている。

 4日、福島市で開かれた関係機関や有識者でつくる検討会で見直し案が了承された。県は近く、見直したCLを福島地方気象台に提出する。気象台は来年5月から新CLの運用開始を目指す。