「言葉励みに」「もっと強く」棋士と夢の対局 将棋の日in喜多方

 
指導対局でプロからアドバイスを受ける参加者(右)

 福島県喜多方市で5日開幕した「将棋の日in喜多方」では、県内外から多くの将棋ファンが訪れ、プロ棋士や女流棋士と交流した。指導対局では、参加者がアドバイスを受けて最良の一手を探した。トークショーでは棋士たちが普段の対局では見せない一面を披露し、来場者が将棋の魅力に引き込まれた。

 指導対局(ぐるぐる将棋)にはファン62人が参加した。棋士たちがランダムに対局席を回り、将棋を指した。プロ棋士との対戦を熱望し、福島市から参加した高橋一花(いちか)さん(10)は対局中、何度も相手をうならせた。野原未蘭女流初段に「強い。女流棋士になれるよ。アマ二段ぐらいの実力がある」と声をかけられ、うれしさで表情を緩ませた。

 高橋さんは毎月2回、仙台市に足を運び、日本将棋連盟の東北研修会に参加して腕を磨いている。女流棋士を将来の目標に掲げており「未蘭女流初段の言葉を励みに頑張りたい」と声を弾ませた。

 会津若松市の田崎大晴君(6)は対局を終えると、笑顔で家族の元に駆け寄った。田崎君は「プロ棋士は強かった。もっと練習して強くなりたい」と話し「将来はプロ棋士となって竜王になりたい。藤井聡太五冠とタイトル戦で戦いたい」と夢に胸を膨らませた。

 「イベントを通して将棋の仲間が増えるといい」。そう話したのは喜多方市の田場川幸成さん(17)。幸成さんは妹の真帆さん(15)と参加した。幸成さんは「いい時間だった。1時間半があっという間に過ぎた」と振り返った。

 真帆さんは「難しい手を指された終盤でアドバイスをもらえた。いい体験ができた」と充実した表情を見せた。

 2人とも、これからも趣味として将棋を続けていくといい、真帆さんは「女の子で将棋を指せる人が増えるといいなと思う」と期待した。

 「福島との縁」トーク 島九段らステージ登場

 島朗九段、戸辺誠七段、藤森哲也五段、本田小百合女流三段、鈴木環那女流三段の5人はトークショーでステージに登場、軽妙なやりとりで会場を盛り上げた。

 「あったかふくしま観光交流大使」に任命されている島九段は「(日本将棋)連盟に大きい声では言えないが、あいさつの時、連盟じゃなくて観光交流大使の名刺をよく出すんです」と笑いを誘った。1~5歳を山都町(現・喜多方市山都町)で過ごしたという戸辺七段は「プロフィルを『喜多方出身』にしてもいいですか」と話し、会場の拍手を受けた。最後にそれぞれ抱負を披露、東北での将棋普及や後進の育成に対する決意を語った。