新型コロナ病床確保を強化 知事会に政府、交付金支給要件緩和へ

 

 岸田文雄首相は7日、官邸で開いた政府主催の全国知事会で、新型コロナウイルス感染対策を巡り、病床確保を後押しするため自治体に配っている交付金について「例外措置の適用により柔軟に対応できるよう調整する」と述べ、支給要件を緩和する考えを示した。近く緩和の内容を示す方針。今後想定される感染「第8波」とインフルエンザの同時流行に伴い病床の逼迫(ひっぱく)への懸念が強まっており、医療提供体制の拡充につなげる。

 全国知事会が申し入れた病床確保に向けた対応の強化などを求める緊急提言に、岸田首相が明らかにした。提言では、10月1日から適用された病床確保料の取り扱いに関する改正を巡り、新型コロナ患者を受け入れる病床のうち、すぐに対応できる「即応病床」の使用率が50%を下回る場合、医療機関への補助金が大幅に減額される可能性があると指摘。全国知事会の新型コロナ緊急対策本部長代行を務める内堀雅雄知事は会議で「各地で病床確保が困難となっており、現場の実情を踏まえた柔軟な制度設計を」と求めた。

 併せて次の感染拡大に備えた十分な財政支援も要請。岸田首相は「(地方自治体の)感染拡大防止策に関する財源を確保しやすくなるよう取り組む」と述べた。

 インフルエンザとの同時流行対策を巡っては、医療提供や検査体制の在り方に関する具体的な制度設計のほか、電話診療やオンライン診療体制の強化、診療報酬の見直しなど必要な財源措置についても講じるよう求めた。

 県は同時流行となった場合、県内ではピーク時に1日1万人の患者が生じる可能性があるとみている。発熱患者らを受け入れる「診療・検査医療機関」の指定数を県内医療機関の56%に当たる669カ所(10月17日時点)に拡大して対応しているほか、オンライン診療の拡充に向けた準備も進めており、今後、同時流行に備えた体制の構築を加速する方針。

 内堀知事「県内再拡大の傾向」

 内堀雅雄知事は7日の定例記者会見で、県内の新型コロナ感染状況について「明確に再拡大という傾向が見られている」との認識を示した。

 直近2週間(10月24日~今月6日)のうち、13日間の1日の新規感染者数が前週の同じ曜日を上回っているほか、病床使用率も6日時点で44.9%に上り、レベル3(対策を強化すべきレベル)水準である50%に迫っている。

 感染拡大防止に向け、基本的な感染対策の徹底に加え「予防」「備え」「換気」が重要と指摘。予防ではワクチン接種を推奨し、備えでは自宅療養を見据え検査キットや日持ちする食料、日用品などの常備が重要とした。換気では換気装置の清掃などを呼びかけた。