県総合計画、8割知らず 福島県が県政世論調査、認知度向上へ

 

 本年度から始まった新しい県総合計画(2022~30年度)に関する県民の認知度が10.4%にとどまることが8日、県の県政世論調査で分かった。総合計画は県づくりの指針となる最上位計画で、あらゆる政策分野を網羅している性質上、肝要が分かりにくかったり、身近に感じられないなどの指摘もある。県は2年後の24年度に認知度を50%まで高める目標を掲げ、児童生徒や学生、社会人向けの出前講座を重ねるなど認知度向上の取り組みを強化する。

 「知っている」と答えたのは全体の5.0%、「どちらかと言えば知っている」は5.4%。約8割が認知していなかった。県は「結果を真摯(しんし)に受け止める」とした上で「総合計画を知ってもらうことは自分が暮らす地域の課題や将来を考えてもらうことにつながる」(復興・総合計画課)として認知度アップに力を入れる考え。

 県は1958年度からおおむね10年前後を期間に、それぞれの時代に合った計画を策定し、取り組んできた。今回の策定に当たり、小中学生や高校生、大学生と対話型の講座を開き、聞き取った意見を反映させるなど県民に関心を持ってもらうよう進めた。策定後も出前講座で児童生徒や学生ら約2000人に周知しており、今後も、それぞれの年代に合わせた方法で認知してもらうための取り組みを続けるとしている。

 調査は15歳以上の県民2000人を対象に6月27日~7月11日に行い、1287人(64.4%)から回答を得た

 少子化対策、経済的な支援が最多

 少子化対策についても調べ、国や県、市町村に期待する施策(複数回答)に関する設問では「子育て世帯への経済的な支援」を求める人の割合が56.1%と最も多かった。教育費用の軽減や奨学金制度の充実(48.9%)、出産・子育てのために、いったん離職した人に対する就労支援(44.7%)と続いた。

 「水害発生に不安」54%

  県が8日に公表した県政世論調査では、水についての心配や不安について「集中豪雨など、雨による災害の発生」と答えた人の割合が54.6%に上り、同じ設問があった2017(平成29)年度の前回調査時(42.3%)より10ポイント以上増加した。

 県は19年度に発生した東日本台風(台風19号)など水害の影響で県民の危機意識が高まったとみている。県は県政世論調査を毎年行っているが、「水に関する意識」についてはおおむね5年ごとに調査している。このうち水についての心配や不安を聞いた設問(複数回答)では、災害発生に次いで、災害時の飲料水の確保(52.3%)、水道水の水質悪化(33.6%)などの回答が多かった。

 「エシカル消費」認知1割満たず

 また人や社会、環境を考えて商品やサービスを選択する「エシカル消費」について今回初めて聞いたところ、「知らない」が72.8%、「聞いたことがあるが、意味は知らない」が15.9%で、知っている人は8.2%と1割を下回った。エシカル消費につながる行動については、よく実践しているが14.1%、時々実践が40.5%で、具体的にはマイバッグやマイカップの利用、省エネ、食品ロス削減などの取り組みが多かった。一方、あまり実践していないが18.6%、全く実践していないが15.6%だった。

 自転車保険加入前年度比で微増

 自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例に基づき4月から加入が義務付けられた自転車損害賠償保険については、加入していると答えた人が49.9%(前年度比5.6ポイント増)、加入していないのは40.3%(同0.9ポイント増)だった。加入していない理由としては「利用頻度が低く必要性を感じない」などが多かった。