南東北病院、27年度に移転へ 旧農業試験場跡地を74億超で落札

 

 県は8日、郡山市富田町にある旧農業試験場跡地の売却に向けた条件付き一般競争入札を県庁で行い、総合南東北病院を運営する脳神経疾患研究所(同市)など5者でつくる共同事業者が最高額の74億7600万円で落札した。同法人は南東北病院や周辺の複数の医療施設を跡地に移転させる計画で、2027年度をめどに開設させる方針だ。

 同法人によると、計画では南東北病院のほか隣接する医療・眼科クリニックやがん陽子線治療センター、南東北第2病院の機能を新病院側に移す。跡地約15.47ヘクタールのうち約8ヘクタールを病院側が、ほかの約7ヘクタールを調剤薬局大手のクオール(東京都)など3者が使用する。3者は病院と連携した専門的な薬局や血液検査、PCR検査を行うセンターの整備などを計画しているという。

 新病院は、救急医療や感染症対応などの分野で地域の中核病院となることを想定しており、現在の計654病床は維持したい考え。

 跡地はJR郡山富田駅、ふくしま医療機器開発支援センターに隣接した場所で医療機器関連産業などの集積を目指す郡山市の「メディカルヒルズ郡山構想」の対象地区。開発が制限される市街化調整区域だが、市の指針に基づく地区計画を策定すれば開発が可能となる。入札では、構想や指針に基づいた医療関連産業の集積機能を持つかどうかなどの条件が設定された。

 入札には5者による共同事業者のほかゼビオホールディングス(郡山市)が参加。ゼビオの入札価格は51億5000万円だった。県が設定した最低落札価格は39億4000万円。

 南東北病院の寺西寧院長は「地域の期待に応えるため地域医療体制の充実強化などを進める」、品川萬里郡山市長は「メディカルヒルズ郡山構想を踏まえ対応していく」とコメントした。