高線量の理由推定 原子炉建屋の配管、ベント使用で汚染拡大

 

 東京電力は10日、福島第1原発事故直後の原子炉の状況などに関する10件の解析結果を発表した。1号機の原子炉建屋1階で2011年6月に毎時1シーベルトを超える高線量が観測された原因として、付近にある配管を、原子炉格納容器の圧力を下げるため、放射性物質を含む内部の蒸気を外部に排出する「ベント」に使用したためと分析、高濃度の放射性物質が放出される過程で汚染が広がったと推定した。

 東電は新潟県の柏崎刈羽原発の安全対策の向上などに知見を役立てるとしている。

 東電は、事故直後の様子の分析や原発事故のシミュレーション精度向上への知見とするため、計52件の事象を抽出。廃炉の進捗(しんちょく)に伴って現場から得られる情報を基に解析を進めている。これまでに、今回の10件と合わせ38件の事象の推定原因を公表した。未解明の事象は14件となった。