自主避難者供与の公務員宿舎、福島県 5世帯の明け渡し調停検討

 

 福島県は東京電力福島第1原発事故に伴う自主避難者への住宅支援を巡り、供与期間終了後も国家公務員宿舎に住み続けている5世帯に対し、明け渡しを求め調停の申し立てを検討する。宿舎や借り上げ住宅を退去後も、住んでいた間の家賃を払っていない2世帯に対しても、支払いを求め調停申し立てを検討する。

 自主避難者を対象とした応急仮設住宅の供与は2017(平成29)年3月末で終了。県は転居先を確保できなかった世帯に対し、2年間の経過措置として国家公務員宿舎を公務員と同じ金額で貸し出し、その後も戸別訪問などで住居確保を支援してきた。供与終了から5年6カ月以上を過ぎても5世帯が退去せず、県によると、働きかけに応じなかったり、「先行している県の明け渡し訴訟の判決が出るまで退去しない」と主張していたりするケースがあるという。

 このほか、国家公務員宿舎を退去しても家賃が未納の1世帯、借り上げ住宅の明け渡しまでに要した賃料相当損害金の未納分を払っていない1世帯があり、時効が年度内に迫っている。7世帯の未納分は現時点で既に約700万円に上るという。県はこれまでも同様のケースで計38世帯に対し順次、提訴や調停申し立てなどの対応を取っている。政調会で示した。

 東日本台風仮設でも

 また県は、19年の東日本台風に伴い応急仮設住宅に避難している1世帯について、供与期間が終了しても自主的な転居が見込めないとして、明け渡しを求めて調停申し立てを検討している。

 応急仮設住宅の供与期間は最長2年とされており、県はこの世帯に対し個別訪問などで住居確保を支援してきた。今年1月以降の賃料相当額の支払いにも応じていないという。